ゴードン R . マッキナリー
2023-2024年度 国際ロータリー会長


「好循環」を生み出す

 私は、世界中の皆さんがロータリーを通じてメンタルヘルスのための活動に取り組んでいることに、励まされています。ロータリー行動グループの一つ、メンタルヘルス・イニシアチブが実施したアンケート調査に 1,000 人以上の会員が回答。会員個人の幸福度を上げるため、ロータリー は何ができるか、意見を提示しています。

 回答から浮き彫りになったのは、ロータリーの会員がより多くの親睦や連帯、対話、結束、つながりを求めていることです。同時に認められ、受け入れられ、仲間になりたいと感じています。さらに、より多くの奉仕の機会や、メンタルヘルスに関する講演や啓発、教育といったウェルネ スのための活動の機会を求めています。

 ロータリー会員は、メンタルヘルスへの着目を評価するだけでなく、それによってロータリーでの体験、自身の生活も向上すると考えています。興味深いのは、所属クラブに対して何か劇的に新しいことを求めているのではなく、身近なところで取り組めることをしたい、と感じているこ とです。例えば月に 1 回、例会で座る席を替え、それまで話したことのない会員と話す、というシンプルな試みによって、会員同士のつながりをさらに深める、といったことです。

 活動に成果をもたらし、ロータリーへの入会を考えている人たちを引きつける方法を紹介しましょう。まず、クラブへの帰属意識を高めることの重要性を認識し、会員が新たに有意義なつながりを見つけるための機会をつくりましょう。公衆衛生の専門家は、孤独感の深まりを懸念して おり、アメリカに至っては、公衆衛生局長官が「それは伝染病だ」と言明しています。共通の趣味や関心を土台とするグループやクラブを見つけることは、より強いつながりを築く有益な方法である、というのがメンタルヘルスの専門家の見解です。この見方はまさにロータリーにも 当てはまります。ロータリーの会員が皆、地域社会へ積極的に参加すれば、私たちロータリーが持つこの強みを、地域社会は認識するということです。

 そして、つながりを築く新たな方法を見つけた方は、そのストーリーを mindhealth@rotary.org までお送りください。あなたのアイデアが、他の会員にインスピレーションを与えるかもしれません。また、ロータリーショーケースに奉仕プロジェクトを投稿しましょう。

 最後に、今回のようなアンケート調査の結果をクラブでシェアし、クラブでの体験を向上させ、会員の期待を満たすような独自のアイデアを考えていただきたいと思います。私たちが始めた旅は、メンタルヘルス以上の目的を持っています。ロータリーという素晴らしい組織の 強みを最大限に生かすこと、そして自分は個人の幸福を心から大切にするコミュニティーの一員であると、全ての会員に感じてもらえるよう支援していくことです。

 皆さんが行う全てのことが、ロータリーでのつながりを強めます。このつながりとは、お互いのつながり、奉仕する相手とのつながりであり、これがメンタルヘルスの向上につながります。メンタルヘルスの向上のために行う全てのことが、こういったつながりを強めていくの です。この「好循環」を維持していきましょう。


(RI指定記事  提供 : ロータリーの友 )
2024/02/01