ゴードン R . マッキナリー
2023-2024年度 国際ロータリー会長


行動しよう

 新たに深刻な課題に直面しつつも、ロータリーは会員と世界の人々のために動き、恒久的な平和を築くために尽力し、全ての活動に帰属意識とインクルージョンを浸透させています。そんなわけで、私はロータリーの皆さんに「世 界に希望を生み出そう」と呼びかけています。

 今年度私は、メンタルヘルスを支援するためのプロジェクトを優先的に行っていきます。この取り組みは、個人的にも強い思いがあります。誰かが声も上げられずに苦しんでいるのを見守るということがどういうことか、私はよく 知っています。また、これまで人と人とがつながり合う力や、心の健康と幸せについて話し合うことの価値、予防的ケアと治療が一人の命を救い得ることを見てきました。

 己の幸せを守る効果的な方法は、人に親切にすることという研究結果があります。そして、一人一人が心の平安を築くことで、世界に平和をもたらすことができるようになります。

 ロータリーの本質は平和を築くこと。私たちの奉仕プロジェクトの多くは、積極的平和のための土壌づくりです。障壁を乗り越え、新たなつながりを築くために、ロータリーはたゆまぬ努力を続けています。今年度は、こういった大 切なつながりを強化するためにも、オンラインでの国際交流を促進します。

 平和は夢見るものではなく、受動的なものでもありません。一生懸命努力し、信頼を獲得し、難しいかもしれませんが、オープンな対話をすることで得られるものです。平和は粘り強く、勇敢に実践しなければなりません。ロータ リーの重点分野で行う全ての活動が、平和を可能にする希望を育む力を秘めています。

 人とのつながりと目的意識を定めることが、あらゆるロータリー会員を奮い立たせてくれることでしょう。素晴らしいクラブ体験を提供できるよう、クラブのリーダーが尽力すれば、より多くの会員を維持することができ、 より多くの入会候補者がロータリーに関心を持ってくれます。今まで以上に居心地良くて、魅力的なクラブを築き上げましょう。

 目標は例会から奉仕活動まで、帰属意識を高めることです。誰もが自分らしくいられる、包摂的で居心地の良い環境をつくり続けることです。ありとあらゆる行動人が「ロータリーには自分の居場所がある」と思えるよう な場にする必要があります。そうできるかどうかは私たち次第です。

 今年度、私は、多様性、公平さ、インクルージョンに焦点を当て、ロータリーが奉仕する地域社会を反映し、人の持てる才能と経験の全てを活用するための重要な方策を引き続き講じていくことで、全人類により良く奉仕します。また、女性や女児が秘めている可能性を解き放 つのを助けることで、女性や女児のエンパワメントを続けていきます。

 18 世紀、スコットランドの国民的詩人ロバート・バーンズ(1759 - 96)は、全世界が親族になり、「良識と真価を全世界に広める」と述べています。これはこれまでの私の人生の行動への呼びかけとなってきたもので、 今年度の旅を始めるに当たって、今皆さんと共有したいと思います。ロータリーの中に平和を築き、それを存分に広めていきましょう。帰属意識を育て、ロータリーの未来を新たに思い描きましょう。共に楽しく力を合わせて、世界に希望を生み出しましょう。


(RI指定記事  提供 : ロータリーの友 )
2023/07/01